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日本歯周病学会の専門医が重度の歯周病もしっかり治療します

当院の院長は歯周病の専門医です。だからこそ他院では難しい症例にも対応できます。

歯周病治療

「歯を磨いているときに、歯ぐきから血が出たことはありませんか?」

これが初期の歯周病のサインです。ごく初期のうちにきっちり治療すれば、特に問題はありません。しかし、歯周病が進行すると歯肉が後退して歯と歯の間に隙間ができたり、歯根を支える骨が崩れて歯が抜けてしまったりという、取り返しのつかない事態となってしまいます。

当院では、ブラッシング指導をベースに、患者さま一人ひとりに合わせた最適な治療法を歯周病専門医がご提案いたします。

  

歯周病専門医とは

歯周病極端に言うと、歯科医師ならば誰でも歯周病の治療はできます。できなければ歯科医師の資格を取ることはできません。では、一般的な歯科医師と歯周病専門医は、一体どこが違うのでしょうか。

歯周病専門医とは、日本歯周病学会が認めた資格です。資格を取るためには、歯周病治療を専門とする施設で5年間以上治療に携わり、さらに資格取得のための試験に通らなければなりません。そのため一般の歯科医師よりも歯周病に対する知識があり、治療経験も豊富なので技術が高いのです。

歯周病ってどんな病気?

歯周病歯周病とは、お口の中に溜まった歯垢(プラーク)や歯石に細菌が繁殖し、歯肉や歯槽骨といった歯周組織に炎症を起こす病気です。

歯周病の初期症状は、歯ぐきが少々腫れる、歯みがきをすると血が出るといった程度ですが、気付かないうちに進行。やがては骨が歯を支えられなくなり、自然と歯が抜けてしまいます。

歯周病は初期のうちなら、細菌の温床となっている歯垢や歯石を取り除き、正しいブラッシングを続けることで改善できます。でも症状が重くなると、外科的な措置が必要になることもあります。なるべく早期に発見し、早期に治療することが大切です。

歯周病の怖さ

歯周病歯周病はお口の中だけに留まる病気ではありません。歯が抜け落ちてしまうだけでなく、人体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。また全身疾患をお持ちの患者さまの場合、歯周病の治療でも疾患を考慮しなければなりません。

逆に言うと、歯周病を治すことで全身疾患が好転する場合もあるのです。お口の中は全身の健康とつながっているのです。

●糖尿病
糖尿病は、慢性的に血糖値が高くなり全身の免疫力が落ちてしまう病気です。悪化するとさらなる合併症を引き起こす可能性もあります。以前から、糖尿病にかかっていると歯周病のリスクが高まると言われていました。ところが近年、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという疫学調査が出てきています。

●肥満
歯周病による炎症が肥満を招いている場合もあります。また、肥満の方は脂肪細胞によって全身に炎症が起きている状態ですので、歯周病の炎症を悪化させやすいとも言われています。

●脳卒中
血液中にある歯周病菌が「アテローム性プラーク」と呼ばれる脂肪性物質の沈着物を作ります。それが原因で血栓ができ、脳の血管にまで運ばれ発症してしまいます。

●早産/低体重児出産
歯周病は、女性ホルモンにまで悪影響を及ぼす場合があります。 歯周病菌に含まれる毒素や炎症物質の濃度が血液中で高くなると、子宮筋が収縮し胎児が十分に成長できない状態で出産に至る可能性が高まります。その結果、体重2,500グラム未満の低体重児の出産や早産の恐れもあるのです。

●誤嚥(ごえん)性肺炎
誤嚥性肺炎とは、高齢者の死亡原因として非常に多い肺炎です。歳をとると、食事のときに食べ物が気管や肺に入り込んでしまうことがあります。それに伴い、肺に細菌が繁殖して引き起こされる病気が誤嚥性肺炎です。口腔機能が衰え、口内に細菌が多い高齢者は誤嚥性肺炎を招きやすくなってしまいます。

●骨粗しょう症
骨粗しょう症で全身の骨が衰えてくると、同時に歯を支えている歯槽骨ももろくなります。つまり、骨粗しょう症の方は歯周病にもかかりやすい状態なのです。また、骨粗しょう症の治療で薬を服用している方が抜歯をすると、歯の周囲の骨が壊死してしまうことがあります。

歯周病の進行具合と治療方法

軽度歯周病歯周病
歯と歯肉の間に歯垢や歯石が溜まり、細菌の繁殖によって炎症が起こった状態です。軽度歯周病であればブラッシング指導や歯のクリーニングを行うことで、比較的短期間で回復します。

中等度歯周病歯周病
口臭や出血がひどく、歯石の付着も目立ち、歯肉も炎症を起こしています。少しずつ骨が後退しはじめ、歯周ポケットも深くなり、歯も動揺してきます。この段階では、数回にわたって除石を行い、歯肉の状態を改善します。歯肉溝(ポケット)の深さが4mm以上あるところは、歯周外科の適応となります。

重度歯周病歯周病
歯肉が化膿して、真っ赤に腫れた状態です。骨もかなり破壊されて後退し、歯の動揺がグラグラと大きくなっています。重度の場合、非外科処置では対応できない部位があれば歯周外科にて対応します。それでも保存不可能な場合は、残念ながら抜歯となります。

  

エムドゲインを利用した治療法について

エムドゲインとは?エムドゲイン
エムドゲイン(エムドゲインゲル)は、スウェーデンで開発されたたんぱく質の一種で、歯周組織再生誘導材料のことです。子どもの成長期には欠かせない成分(エナメルマトリックスデリバティブ)が含まれています。

エムドゲインは世界中で普及しており、感染症などの報告も無く安全で治療効果が高いとされています。

エムドゲインを利用した歯周病治療
歯周病の初期段階であれば、歯の周りを清潔に保つことで比較的短期間に治すことができます。しかし歯肉の炎症が奥まで進行し、歯肉がひどく化膿してしまった場合は、歯周組織を回復させるための手術(歯周外科手術)が必要になります。この手術の際、歯周組織の失われた部分にゲル状のエムドゲインを塗ることで、歯周組織を再生に導きます。

エムドゲインを利用した治療手順
歯周病の状態を検査
歯周ポケットの深さを測ったり、レントゲンを撮って骨の状態を見たりしながら、歯周病の状態をしっかり検査します。検査結果をもとに、歯周病の程度や歯周病になっている歯に対してエムドゲインを使用した治療が可能かを判断します。

歯周外科手術
歯周外科手術は麻酔をかけて行います。まず、歯肉をメスで切り開き、剥離します。歯根表面を清掃してエムドゲインゲルを塗布していき、最後に切開した歯肉部分を元どおりに縫い合わせます。これで手術は終了です。
手術後は、しばらく休んでから帰宅していただきます。手術後、2~6週間後に抜糸を行います。

治療後の定期的な検査
歯周組織が再生する期間は歯周病の程度によって異なり、歯肉が健康な状態になるまでには数か月かかります。治療後は、お口の中を清潔に保つことが大切ですので、必ず定期的な検査を受けてください。

当院のおもな歯周病治療メニュー

歯周病治療メニュー歯周病治療の基本は、原因となっている歯石や歯垢の除去です。しかし、重度になってしまうと、歯肉の切除、歯周組織の再生といった外科的治療が必要となります。当院では、そのような高度な技術にも対応しています。

スケーリング
スケーリングとは、スケーラーという専用の器具を使って、歯の表面に付いてしまった歯垢や歯石を除去すること。歯垢や歯石をとったあとは、歯の表面がでこぼこになってしまうので、新たな歯垢や歯石を付きにくくするために平らに整えます。

歯周ポケット掻把術
当院では、初期の歯周病に施します。スケーラーで歯周ポケットの炎症を起こした組織や、汚染された歯根面の組織を取り除きます。歯周ポケット内を清潔にすることで、歯根面と周囲の組織がくっついて、歯周ポケットを浅くさせることができます。

フラップ法
歯肉をメスで切り開き、歯根面や歯槽骨をむき出しにします。その状態で奥深くに付いた歯石などを除去し、溶けてしまった歯槽骨の表面を整えてから、元どおりに縫い合わせます。外科的な処置が必要な場合、当院ではおもにこのフラップ法を用います。

歯肉切除
歯肉切除術はその名のとおり、歯肉をメスで切り取ってしまう治療法のことです。深くなった歯周ポケットを除去し、プラーク(歯垢)コントロールをしやすくする目的で行われます。

GTR(組織誘導再生法)
歯周病によって壊された歯の根に、不要な歯肉が入り込まないようにメンブレンという特殊な膜を被せます。これにより、膜の上の歯肉と膜の下の歯槽骨の回復が期待できます。当院では、保険診療でも行えます。

エムドゲイン
歯周外科手術の際、手術部位にエンドゲインゲルを塗布することにより、歯の発生過程に似た環境を周囲に再現し、失われた歯周組織を再生します。エンドゲインゲルの主成分のエナメルマトリックスデリバティブは、子どもの頃、歯が生えてくるときに重要な働きをするとされるたんぱく質の一種です。

エムドゲインは、おもにインプラント治療で使うCGF技術と合わせて使用するケースや、骨補填材(人工骨)と併用するケースもあります。

歯周病に関するQ&A

Q.歯周病とは、どんな病気ですか?
歯周病とは「歯を支える骨が溶ける病気」です。
歯と歯ぐきの境目についた歯垢(プラーク)から歯の根に沿って菌が入り込み、歯を支えている周りの骨をじわじわと溶かしていき、最後には歯が抜け落ちてしまいます。歯周病は「沈黙の病」などと呼ばれるように、ほとんど自覚症状がないため、気付かない間に悪化させてしまうことがよくあります。

Q. 歯槽膿漏と歯周病は違うものですか?
同じものです。
これまで、歯の周辺の歯肉が腫れ、膿が出るという症状から「歯槽膿漏」という名称がおもに使用されていました。一方で最近は、歯肉だけでなく歯を支える歯槽骨をはじめ、歯の周辺の広範囲にさまざまな症状が表れるため「歯周病」という名称が用いられるようになりました。

Q. 歯周病は何歳くらいから起こるものですか?
歯周病は成人してから起こるものと思われていますが、実は歯周病の前段階ともいえる歯肉炎は幼少期から起こりえます。
また、歯周病は痛みなどの自覚症状がほとんどないため、発見が手遅れになることもしばしば。歯周病を予防するために、毎日の歯みがきと歯科医院での定期検診が重要です。

Q. 歯周病はどのように予防するのでしょうか?
歯周病を予防するためには、何よりもまずプラークコントロールが不可欠です。歯の周辺に付着したプラーク(歯垢)を除去し、細菌を減らすことで歯周病の進行を食い止めることができます。
歯の上側の歯垢は、ご自身の毎日のブラッシングによって取り除くことができますが、歯肉の内側深く入り込んだ歯垢はご自身で除去できないため、歯科医院で清掃を行う必要があります。ご自身と歯科医院の相互の取り組みによって、歯周病を予防していきます。

Q. 歯周病はどうやって治すのでしょうか?
歯周病が進行して溶けてしまった骨は戻すことができません。とにかく症状を悪化させないようにすることが大事です。
歯周病の原因は歯垢です。歯周病になってしまった際には、根源である「歯垢=細菌」をいかに減らしていくかが重要なポイントです。細菌を減らすためには、まずご自身の毎日のブラッシングによって、今以上に細菌を増やさないことが大切です。


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